県士会活動報告 | 香川県の作業療法士会 - Part 6

令和3年12月12日(日)、『認知症研修会~公衆衛生の視点から考える認知症支援~』
を開催しました。今回はオンラインでの参加と会場参加のハイブリット研修会で参加しや
すい形で行い、22名の参加がありました。講師は岩手医科大学の高梨信之先生、赤坂博先
生をお招きしました。先生方の臨床経験を踏まえた講義は聞きやすく分かりやすいもので
した。
近年では平均寿命の延長の延長により、認知症が増加していますが、少子高齢化に伴い
高齢者の独居や老老介護も増加しています。
以前に比べ高齢者の生活スタイルが変化していることを踏まえ、退院支援の方向性がどの
ように変化していく必要があるか、実際にどのような支援を実施しているかなどのお話が
ありました。現在は、新型コロナウイルスの流行により他者との関わりが希薄になってい
るため、オンラインを媒体とした関わりで体調確認や軽体操を行っているそうです。とて
も時代に順応した取り組みだと感じました。
今回お忙しい中ご尽力いただきました講師の高梨信之先生、赤坂博先生及びご参加頂い
た皆様ありがとうございました。

認知症研修会 瀬川莉央

R3.12.12認知症研修会

令和3年11月14日(日)、医療介護従事者向けの老年期うつ病研修会に参加させていただきました。講師は首都医校の高橋章郎先生でありました。老年期うつ病の症状やうつ病を呈した患者様への介入や取り組みを非常に分かりやすくご講演頂きました。

私自身感銘を受けた点としては、老年期うつ病に限らず、喪失期にあたる高齢者への治療介入する際、多元性を踏まえたうえで考えなければならないという点でした。

私自身、作業療法士として、「からだ・こころ・くらし」それぞれの点から問題点を把握しそれぞれに支援することは日々心掛けて患者様と接しているつもりでした。しかし、先生のお話はそれぞれが相互に関係しているため包括的に「からだ・こころ・くらし」という点を踏まえ影響を与え合っていると考えなければいけないという事でした。回復期リハビリテーション病棟で勤務する私は、からだが良くなればくらし、こころもよくなるという視点しかありませんでした。よく遭遇する高齢者の問題として入院中に機能回復とともにある程度の活動性を確保できていても、退院後の生活では、閉じこもりがちとなり活動性が低下してしまい、機能低下、さらには転倒を引き起こし再発してしまうケースです。ここで、こころの観点から作業療法士として退院後の生活を考えておく必要があると感じました。退院後もこころ豊かに過ごせる介護サービスの提案や環境面の調整にもしっかりと介入するということです。退院後もこころ豊かに過ごせる場があれば、自然と足を運ぶきっかけとなり、活動性低下を防止できます。結果、機能維持が図れ、からだ・こころ双方が良好な状態を保持できると思いました。身体面のみでなく、精神面の状態もしっかりと把握し、治療介入や退院支援を行うことでより良い暮らしの提供につながると感じました。

今回の講演に参加でき、作業療法士としての新たな可能性や私自身としては、今まで以上に患者様のことを考えなければならないと実感できました。

講師を引き受けてくださった髙橋先生、貴重な講演ありがとうございました。

 

公共事業部 山野 彰真(三豊市立西香川病院)

R3.11.14?? 期うつ病研修会

令和3年10月29日、第5回 香川県こどもサポート委員会研修会を開催しました。今回は川崎リハビリテーション学院准教授、森川芳彦先生をお招きし「OTから見た遊びの発達~おうちでできる親子遊び~」というテーマで講義していただきました。当日はPT・OT・ST以外にも、臨床心理士や保育士、学生などの参加がありました。合計84名の参加にて、盛会に終えることができました。

今回はこどもサポート委員会初のオンライン開催となりました。オンラインでの開催は参加しやすかった、と子育て中の方や学生からの意見が聞かれました。また内容がわかりやすかったこともあり、小児発達分野で働くセラピスト以外にも理解できて好評でした。

お忙しい中、お引き受けいただきました講師の森川先生、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

今後もこどもサポート委員会では、皆様の知識の習得や技術の研鑽につながるような研修会を企画し、運営していく所存です。引き続きよろしくお願いいたします。

 

児童発達支援放課後等デイサービスいろは 石井晶子

IMG_0157

令和3年10月17日(日)にオンラインにて第2回学術研修会を開催しました。

富山リハビリテーション医療福祉大学校、丁子雄希先生によります「実践!シングルケースデザイン 事例発表をやってみよう~」をテーマにご講義していただきました。当日は、29名の参加者がありました。

丁子先生の講義では、シングルケースデザインとは?から始まり、詳しい解説と先生の実践例も交えた講義でわかりやすい内容でした。

終了後アンケートの感想では、「症例検討しか今までしたことがなく、ケースデザインや統計方法の仕組みが理解でき、やってみようと思うきっかけになった」「曖昧だった症例報告とシングルケースデザインの違いがよくわかりました。チャンスがあれば是非挑戦してみたいと思います」といった前向きな回答がみられました。

オンラインでの開催となり、先生方に対面形式でお会いできない状況が続いていますが、今後とも自己研鑽のためにご参加いただければと思います。

今回お忙しい中、お引き受けいただきました講師の丁子先生、及び学術部担当委員の皆様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。今後も会員の皆様の知識技術につながる研修会を企画・運営したいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

学術部部長 纐纈 功(橋本病院)

丁子先生 (2)

 

 

 

 

 

 

 

 

丁子先生2 (2)

令和3年7月25日(日)にオンラインにて令和3年度第1回学術研修会を開催しました。大阪府立大学教授、竹林崇先生をお招きし「課題指向型練習における概念と評価」というテーマで講義して頂きました。当日は、43名の参加がありました。第1回学術研修会としては初めてのオンライン開催となり、進め方や、会議もWEB上のみの為、戸惑う部分もありましたが、当日は何事もなくスムーズに開催することができました。

竹林先生の講演は令和元年度の研修会に引き続き、2回目となりました。前回研修会終了後のアンケートでは「続きが聞きたい、具体的な難易度調整が聞きたい」や「課題指向型訓練の内容をもう少し聞きたい」と言う、より深い内容を聞きたい、と言う意見が多く聞かれたため、介入に関する内容を多くして頂きたいと言う依頼の元、引き受けて下さりました。

当日の講演では前半にFMAの評価、課題指向型アプローチの概念について説明して頂き、後半は課題指向型訓練(Shaping、Task-practice)での評価方法や難易度調整について詳しく説明して頂きました。初学者にとっては難しい内容になるかと思いましたが、基礎的な部分も話してくださり、非常にわかりやすい内容だったと感じました。個人的には具体的な訓練と難易度調整が理解できたことに加えて、生活環境や文脈を含めた介入を行うことでより深く治療介入が行える事を再確認でき、とても刺激的な内容となりました。

終了後の出席者のアンケートでは「明日から使える課題の難易度設定を学ぶことができて良かった」「Shapingと、Task-practiceの割合については観察と動作分析が必須であると感じた」や「課題選択や難易度調整は常々自身の課題だったので非常に参考になりました」「QOM3.5付近の難易度が実際どの程度かが分かりにくい部分があったが、具体的に動画でこの動きが何点かを見せて頂きとても参考になりました!明日から活かしていきます」など、講義内容に対して参加者の満足度が高い意見が聞かれました。

研修会は例年同様、午前中開催でしたが、オンライン開催は参加しやすい、と言う意見が聞かれました。確かに自宅のまま研修会に参加できる色々なメリットはあると思います。しかしやはり寂しさを感じると共に、講師、受講者共に反応が見られる方が良いのではないかと思います。今後、感染状況にもよりますが、やはり対面で行えるような研修会が恋しく感じました。

今回お忙しい中、お引き受けいただきました講師の竹林先生、及び学術部担当委員の皆様、ご参加頂いた皆様ありがとうございました。

今後も会員の皆様の知識技術に繋がる研修会を企画・運営したいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

第1回学術研修会担当 学術部副部長 西山脳神経外科病院 鶴窪良樹

HP掲載2

HP掲載1