令和6年11月17日(日)にホテルアネシス瀬戸大橋とZOOMのハイブリッド形式にて老年期うつ病研修会を開催いたしました。多職種の方も含め総勢33名の方にご参加いただきました。今回の研修会では、県立広島大学保健福祉学部 准教授である織田靖史先生をお招きし、「老年期うつ病の理解と生活支援」をテーマに、ご講演いただきました。
前半は老年期うつと認知症の違いや精神障害領域における作業療法の役割、手段としての作業の利用など分かりやすくご解説していただきました。手段としての作業の利用では、4つのならし(体験)+振り返り(セルフモニタリング・コーピング)を実際の作業活動を例として挙げながらご説明していただくことで臨床の場面を想像でき、より理解が深まりました。
後半には作業不公正を中心にお話していただきました。作業不公正には個人的な要因、環境的な要因、主観的・客観的な要因など実際の臨床の場面でどういった作業不公正があるかを考える時間を持ついい機会になったと思います。
今回の研修会に参加してくださった皆様、運営として携わってくださった皆様、ありがとうございました。
しおかぜ病院 森髙颯太
令和6年11月10日、香川県作業療法士会主催で地域医療介護総合確保基金事業の一環として、「作業療法士による福祉用具研修会」を開催いたしました。
今回のテーマは「抱えない持ち上げない移乗技術」です。講師には、作業療法士の馬場広志氏をお招きし、介護従事者の方々を対象に、移乗に関する福祉用具の具体的な使用方法や、生活における工夫についてご講義いただきました。
研修会では、参加者の皆様が実際に福祉用具を使用し、移乗介助の練習を行いました。皆様の熱心に練習に取り組む姿が印象的でした。この研修会を通して、参加者の皆様には、福祉用具の知識を深め、適切な使用方法を習得していただくことができました。福祉用具を効果的に活用することで、利用者の安全とQOLの向上、そして介護従事者の負担軽減につながることが期待されます。今後も多職種連携を図りながら、地域住民の皆様の健康と福祉の向上に貢献できるよう、様々な活動を行ってまいります。
地域医療介護総合確保基金事業担当理事 樋本英司
2024年10月26日(土)に、三豊市市民交流センターにて、令和6年度観音寺保育研究会に参加させていただきました。
研究主題は、『そだちの芽を育てよう!~心と体が喜ぶ経験を重ねて~』でした。
実技研修の講師として、県士会作業療法士 浅野由希氏が講演を行い、その講演中でのワークショップに、こども委員会特別支援教育班メンバーが参加させていただきました。実技研修のテーマは、『遊びを考えてみよう~みんな全力で遊ぼうよ~』でした。
保育関係者参加者は100名、作業療法士参加者は10名でした。
実技研修では、グループ分けされた保育士さんの中に、ファシリテーターとして作業療法士が入り、新聞紙や牛乳パック、布を使ったさまざまな遊びを考えていただきました。それぞれの遊びの中にある感覚の要素などにも視点をおきながら、とにかく全力で遊びを考え、実際に遊んでみる体験をしました。作業療法士の視点だけでなく、保育士さん側からの新たな視点・柔軟な思考に気づかされることも多くあり、学ばせていただきました。今までのオンラインでの座談会とはまた違って、保育士さんたちと直接関わることができ、貴重な機会をいただくことができました。
尚、2025年1月18日(土)には、保育関係者と作業療法士の座談会(オンライン)も企画しております。お時間のある方はぜひ、ご参加ください。
文責 こども委員会 特別支援教育班班長 佐々木友紀子
2024年10月13日(日)に、丸亀子どものお城・リハビリクリニックにて、小児発達勉強会を開催しました。
今回の研修会は、作業療法士 小松則登氏をお招きし、『臨床の「なんかわからん」を整理してみませんか?』をテーマに、午前中は講義を行っていただき、午後は参加者同士でワークショップを行いました。
参加者は、28名でした。
講義では、「あそびとはなにか?」から始まり、あそびを通して発達促進を行う支援の重要性を再確認できました。また、実際に子どもの知覚体験を広げていくことについて、小松先生のセラピーの様子を動画で見せていただき、学ばせていただきました。ワークショップでは、参加者同士で意見を出し合い、ディスカッションする機会も持つことができました。最後には、質疑応答の時間も作っていただき、多くの質問に対して、一つ一つ丁寧に答えていただきました。
今回の研修会では、臨床で悩んでいること、分からないことを少しでも整理でき、かつ仲間と共有できたことで、視野が広がったという意見も多く聞かれました。小松先生も言われていましたが、明日からすぐ使える作業療法スキルではなく、考え方を学ぶ一助になっていれば幸いです。
文責 こども委員会 特別支援教育班班長 佐々木友紀子
令和6年10月25日(金)、生活行為向上マネジメント「ブラッシュアップ講座」を開催いたしました。
今回の講座では、かがわ総合リハビリテーションセンターの橋本日向子先生、MIRAI病院の武田直樹先生、三宅リハビリテーション病院の戸川裕智先生にご発表いただきました。各先生方が実際に作成されたMTDLPシートを用い、具体的な事例を通して、シートの活用方法や、臨床での課題などを共有していただきました。
実践者研修会のような形式的な発表ではなく、日々の臨床で実際に使用しているシートを用いて、参加者全員で学び合うことを目的としており、グループワークでは参加者同士が活発に意見交換を行い、MTDLPの各シートの活用について、より深い理解を深めることができたかと思います。
今回の講座にご協力いただきました発表者の先生方、ならびにご参加いただきました皆様に心より感謝申し上げます。香川県作業療法士会では、今後もMTDLPの推進に向けて様々な研修会の機会を設けてまいります。皆様の積極的なご参加を心よりお待ちしております。
教育部 MTDLP班 班長 馬場広志
(専門学校穴吹リハビリテーションカレッジ)