県士会活動報告

令和7年2月16日、地域医療介護総合確保基金事業として、「車椅子とベッド周辺の福祉用具活用」をテーマにした福祉用具研修会を開催しました。本研修会は、介護現場で活かせる福祉用具の活用方法を学ぶことを目的とし、介護士の方々を主な対象に実施しています。

今回の講師として、松本嘉次郎会長と谷本英晃先生をお迎えしました。ポジショニング、シーティング、抱えない移乗に関して実技を交えながら、参加者が実際に体感することで、福祉用具の使い方をより深く理解し、介護現場での具体的な悩みや課題に対する対応策まで学ぶ機会となりました。

今年度、会場での福祉用具研修会として5回、施設に出向いて出張研修会として6回の開催を行ってきました。参加していただいた皆様、講師の皆様、ご協力ありがとうございました。来年度の開催に向けても、準備を進めていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

地域医療介護総合確保基金事業担当  馬場 広志

 

 

 

2025年2月14日(金)の19時より第4回香川県OTブロック勉強会をZOOMにて開催しました。今回の参加者は20名でした。1演題目は、「左肩甲骨骨腫瘍の症例に対し生活行為向上マネジメントを実践した一例」宗野匠杜 先生(所属:香川大学医学部付属病院)、2演題目は、「左放線冠領域の梗塞により右片麻痺を呈した症例~課題志向型アプローチを通し麻痺側上肢での食事動作獲得に向けて~」加藤雄太 先生(所属:三豊市立西香川病院)の2演題でした。今回も事例報告からグループワークにて事例検討を行いました。1演題目の事例検討では、復職とともに「車の運転」が希望であるが、もう少し仕事の内容まで深堀りができればよかったとの意見もあがりました。ただ、ご本人様の性格もあって関係性を崩したくないセラピストの想いもありますので、慎重にならざるを得ないということでした。セルフケアから自動車運転までが幅広い視野を必要とするため、細かく目標設定をしていってはどうかとの意見もあがりました。2演題目の事例検討では、自助具や補助具の調整、PSBの使用、食事形態の変更などの環境にも配慮できたのではないかとの意見があがりました。また、できたこと、結果に対する数値をフィードバックすること、パフォーマンスにおいてフィードバックすることなどもモチベーションに関係するため、使っている先生もおられました。

今回も様々なご意見やOTならではの発想を多数聞けました。発表者においても参加者においても有意義な時間になったと思います。一人で考えることも大切ですが、意見交換により新たな考えや知識も増えていきます。是非とも、来年度もブロック勉強会のご参加よろしくお願いいたします。              文責 纐纈 功(所属:橋本病院)

2025年2月7日(金)に生活行為向上マネジメント(MTDLP)実践者研修会を開催いたしました。本研修会は、MTDLPを活用した実際の事例を2名の発表者に紹介していただき、参加者全体でのディスカッションを行いました。ハイブリッド形式でしたが、対面での参加が多く、合計17名の方に参加いただきました。

訪問リハやデイケアでのMTDLPを用いた支援事例を通して、対象者の生活背景や課題、目標設定、具体的な支援内容や多職種との連携、結果などが詳細に説明され、参加者は熱心に聞き入っていました。また、事例発表後には、参加者同士でのグループディスカッションが行われました。事例に対する疑問点や、自身の臨床経験との比較、今後のMTDLP活用方法など、活発な意見交換が行われました。

参加者からは、「MTDLPの理解が深まり、患者様へのより良い支援に繋げられると感じた」

「他の参加者との意見交換を通して、新たな視点を得ることができた」「明日からの臨床に活かせる内容だった」などのお声をいただき、今回の実践者研修会は、MTDLPの理解を深め、実践に活かすための有意義な機会となりました。

今年度の香川県作業療法士会でのMTDLPに関する研修会は終了となりますが、次年度も研修会を開催する予定です。詳細につきましては、決まり次第、ホームページ等でご案内いたします。今後とも、研修会への参加、協力をよろしくお願いいたします。

教育部MTDLP班 班長 馬場広志(穴吹リハビリテーションカレッジ)

令和6年11月28日、第3回OUDON会を丸亀市市民交流センターマルタスにて開催しました。

講師は済生会病院廣瀬正敏先生で、「肩関節治療の視点」というテーマで、講義していただきました。今回は参加人数が少し増え23名の先生方に参加していただきました。

講義内容は、肩関節の解剖、疾患の特徴、肩関節の評価と治療についてお話していただきました。肩関節の解剖では基礎から復習していただいたことで、疾患の特徴を講義される際に、理解がしやすかったです。また、肩疾患の病態やProtocol、見るべきポイントなど大変勉強になりました。講義後半では肩関節の評価方法を説明していただき翌日から臨床に生かすことができました。

今年度最後の講義は、3月頃に香川大学医学部付属病院の津川先生に講師していただく予定となっております。場所・日時が決定しだい周知させていただきます。

臨床での疑問を少しでも解決できる場として、気軽に参加していただければと思います。

文責 紙本

2024年12月8日日曜日、ハイブリッド研修 (基地局会場:ホテルアネシス瀬戸大橋)にて、(一社)香川県作業療法士会令和6年度認知症研修会「認知症の早期からのIADL支援を考える」を開催しました。作業療法士21名以外にも、保健師、社会福祉士、居宅介護支援専門員等10名計31名の参加がありました。今回は地域医療介護総合確保基金事業の一環にて、鹿児島大学医学部保健学科教授田平隆行先生をお招きしました。

田平隆行先生の講演では、年代別に分けた大切にしている活動の具体的な特徴、満足度と無気力の関連性やADL評価、軽度、中等度、重度の重症度別のグラフを用いた洗濯や買い物、入浴、更衣等の1つ1つの作業工程に対して何が得意で何が苦手かといった内容、スマートフォンアプリの紹介や習熟度との関連性等を講演して下さりました。

今回の研修の中で私は、田平隆行先生の「認知機能が低下した時にもスマートフォンアプリを活用する。」という言葉が特に印象的でした。参加者アンケートでは、今まで以上に工程分析をして関わるようにしようと思いました。またアプリ活用に関しても職場でも伝達しようと思います。等多くの意見が聞かれました。最後に運営に協力して下さったスタッフの皆様ありがとうございました。

医療法人社団以和貴会いわき病院認知症デイケアきらく 山田啓介

アーカイブ

カテゴリー