県士会活動報告

2024年12月8日日曜日、ハイブリッド研修 (基地局会場:ホテルアネシス瀬戸大橋)にて、(一社)香川県作業療法士会令和6年度認知症研修会「認知症の早期からのIADL支援を考える」を開催しました。作業療法士21名以外にも、保健師、社会福祉士、居宅介護支援専門員等10名計31名の参加がありました。今回は地域医療介護総合確保基金事業の一環にて、鹿児島大学医学部保健学科教授田平隆行先生をお招きしました。

田平隆行先生の講演では、年代別に分けた大切にしている活動の具体的な特徴、満足度と無気力の関連性やADL評価、軽度、中等度、重度の重症度別のグラフを用いた洗濯や買い物、入浴、更衣等の1つ1つの作業工程に対して何が得意で何が苦手かといった内容、スマートフォンアプリの紹介や習熟度との関連性等を講演して下さりました。

今回の研修の中で私は、田平隆行先生の「認知機能が低下した時にもスマートフォンアプリを活用する。」という言葉が特に印象的でした。参加者アンケートでは、今まで以上に工程分析をして関わるようにしようと思いました。またアプリ活用に関しても職場でも伝達しようと思います。等多くの意見が聞かれました。最後に運営に協力して下さったスタッフの皆様ありがとうございました。

医療法人社団以和貴会いわき病院認知症デイケアきらく 山田啓介

令和6年11月15日(金)、「MTDLP活用講座」をハイブリッド形式にて開催いたしました。本講座には、県内外の作業療法士20名が参加し、グループワークでは活発な議論が交わされました。今回の講座では、臨床実習で実際にMTDLPを活用した、穴吹リハビリテーションカレッジの学生と橋本病院の中村麻希先生の2名に発表をしていただきました。

穴吹リハビリテーションカレッジの学生からは、学生ならではの視点から見たMTDLPの活用事例や、臨床実習を通して感じた課題や改善策が報告されました。

橋本病院の中村先生からは、臨床実習指導におけるMTDLPの活用事例に加え、学生指導にMTDLPを用いる上でのメリットや、指導の際に直面する悩みなどが共有されました。

ディスカッションを通して、参加者全員でMTDLPの臨床実習指導での活用について深く議論することができました。特に、多職種連携の重要性や、クライアント中心の支援のあり方について、活発な意見交換が行われました。

 

発表者のお二人、ご参加いただきました皆様に心より感謝申し上げます。今後、令和7年2月7日にMTDLP実践者研修会を開催予定です。皆様の積極的なご参加を心よりお待ちしております。

 

教育部 MTDLP班 班長 馬場広志

(専門学校穴吹リハビリテーションカレッジ)

 

令和6年9月20日に、穴吹リハビリテーションカレッジにて令和6年度第2回のOUDON会を開催しました。

 

講師は広瀬病院所属の田村篤史先生で、「臨床で遭遇しやすい上肢整形外科疾患」というテーマで講義していただきました。参加者は16名でした。

橈骨遠位端骨折や前腕・手指の腱損傷の概要や治療、更年期障害と手外科の関係について講義していただきました。腱損傷に対する評価や治療などを学ぶことができました。最後産業分野でのOTの役割や必要性などについても講義していただきました。医療だけではないOTの役割や必要性を改めて感じました。

昨年度より活動を開始したOUDON会(新勉強会)ですが、昨年度は1年を通し脳血管疾患シリーズを実施しました。今年度は運動器疾患シリーズとして第1回は基本的な解剖学・運動学編に続き、第2回では疾患の基礎から治療編の開催となりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

今年度も皆様のご要望を伺いながら開催場所やテーマなど検討し、対面開催の意味があるような勉強会にし、OUDON会を盛り上げていきたいと考えています。残り2回予定しています。ご参加よろしくお願いします。次回は11月28日にマルタス丸亀にて、済生会病院の廣瀬先生に講義していただく予定です。

文責:村上 美沙希

 

令和6年11月17日(日)にホテルアネシス瀬戸大橋とZOOMのハイブリッド形式にて老年期うつ病研修会を開催いたしました。多職種の方も含め総勢33名の方にご参加いただきました。今回の研修会では、県立広島大学保健福祉学部 准教授である織田靖史先生をお招きし、「老年期うつ病の理解と生活支援」をテーマに、ご講演いただきました。

前半は老年期うつと認知症の違いや精神障害領域における作業療法の役割、手段としての作業の利用など分かりやすくご解説していただきました。手段としての作業の利用では、4つのならし(体験)+振り返り(セルフモニタリング・コーピング)を実際の作業活動を例として挙げながらご説明していただくことで臨床の場面を想像でき、より理解が深まりました。

後半には作業不公正を中心にお話していただきました。作業不公正には個人的な要因、環境的な要因、主観的・客観的な要因など実際の臨床の場面でどういった作業不公正があるかを考える時間を持ついい機会になったと思います。

今回の研修会に参加してくださった皆様、運営として携わってくださった皆様、ありがとうございました。

 

しおかぜ病院 森髙颯太

 

令和6年11月10日、香川県作業療法士会主催で地域医療介護総合確保基金事業の一環として、「作業療法士による福祉用具研修会」を開催いたしました。

今回のテーマは「抱えない持ち上げない移乗技術」です。講師には、作業療法士の馬場広志氏をお招きし、介護従事者の方々を対象に、移乗に関する福祉用具の具体的な使用方法や、生活における工夫についてご講義いただきました。

研修会では、参加者の皆様が実際に福祉用具を使用し、移乗介助の練習を行いました。皆様の熱心に練習に取り組む姿が印象的でした。この研修会を通して、参加者の皆様には、福祉用具の知識を深め、適切な使用方法を習得していただくことができました。福祉用具を効果的に活用することで、利用者の安全とQOLの向上、そして介護従事者の負担軽減につながることが期待されます。今後も多職種連携を図りながら、地域住民の皆様の健康と福祉の向上に貢献できるよう、様々な活動を行ってまいります。

地域医療介護総合確保基金事業担当理事 樋本英司

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