平成28年9月4日にゆめタウン高松にて広報部が中心となり今年で6回目となる啓発活動イベントを行いました。このイベントは日本作業療法士協会が設立された9月25日を作業療法の日とし、四国四県がほぼ同時期に各県民の皆様に作業療法を知ってもらおうと毎年行っているものです。今回も昨年と同様ゆめタウン高松で開催し非常に多くの方々に参加、見学していただくことができました。内容もOT説明コーナー、自助具体験コーナー(約40名)、脳年齢テスト(約40名)、アイロンビーズ作業体験(子供のみ約40名)、OT協会DVD閲覧コーナーなど盛り沢山な内容を企画し、子供からお年寄りまで幅広い年齢の方々に来ていただけました。昨年よりもより詳しく作業療法について啓発できたような印象を受けます。企画・運営に協力していただいた広報部員の皆様お疲れ様でした。そして来場していただいた方々本当にありがとうございました。今後も事業を継続し、少しでも県民の皆様に作業療法を広めることができるよう努めていきたいと思います。
滝宮総合病院 広報部長 木村勇介
2016年8月25日(木)に広瀬病院にて東讃地区OTブロック勉強会(第13回)が開催されました。当施設では初の開催であり、参加者は総勢30名でした。
内容は、レクチャーとして「大腿骨頸部骨折に対する当院での作業療法」発表者:吉田真司先生(広瀬病院所属)、症例報告は、「認知機能低下を伴う大腿骨頸部骨折のリハビリ」発表者:安部まなみ先生(広瀬病院所属)でした。
レクチャーでは、大腿骨頸部骨折の疫学から手術の内容、急性期から外来までの幅広い作業療法についての説明がありました。症例報告では、認知機能低下のためリハビリの介入が困難であるケースへの関わり方についてのグループワークを行いました。意見として、「病前の生活を本人や家族から聴取し、慣れ親しんだ作業を訓練に取り入れる」「意欲が低下しているケースに対しては、看護師と連携し、睡眠状態や栄養データにも目を向ける必要がある」などの意見が挙がりました。
私自身、大腿骨頸部骨折の発表は、少しの時間ですが忘れていたことを復習できたこと。これからも学習していかなければならないことを痛感しました。認知症の方への関わり方についての討論では、明日からでも臨床で行えそうな意見が多数あったのではないかと思います。
今回ご尽力いただきました広瀬病院のスタッフ及び学術部ブロック勉強会運営委員の皆様、諸病院連絡担当係の先生方、ご参加頂いた皆様ありがとうございました。
次回も多くの方々の参加をお待ちしております。
今後共、よろしくお願い致します。
学術部ブロック勉強会運営委員会 委員長 纐纈 功
学術部特別研修会に参加して
8月28日、ユープラザ宇多津にて、佛教大学の苅山先生を迎えて、学術部特別研修会「認知症初期集中支援におけるOTの役割」に参加しました。当初は40名定員予定だったそうですが、当日は63名の参加者が集まり、皆様の関心の高さがうかがえました。
認知症初期集中と聞くと、当事者・家族・OT・その他スタッフにて話し合いを行い、利用できるサービス内容の確認し、早期に生活の援助を行うものだろうと、漠然としたイメージを持って研修会に参加しました。
先生自らの体験談を交えて話を進められ、当事者自身の気持ち、また家族の思い、社会資源の不十分な点、またOTの支援の在り方が良くわかると共に、その奥深さ、難しさが勉強になりました。特に印象に深かったものが、「社会参加をどう位置づけ支援するか」というテーマでした。同じ生活行為でも、ある人にとっては「参加」になるし、別の人にとっては「活動」になる。定義をひと工夫して、参加とは、「挑戦」に置き換えて説明してくれたときに、社会参加の意義・また個別性がイメージしやすくなりました。
平成30年には認知症初期集中支援チームが各市町村で始まります。OTの役割が問われることになりますが、身近な問題として引き続き考えて行こうと思います。
しおかぜ病院 濱浪陽一
平成28年度 第1回学術研修会開催報告
今回は、回生病院 作業療法士の藤本弾先生をお招きし、『片麻痺者に対するADLへの介入~更衣・移乗を中心に~』というテーマで充実した研修会を開催することができました。
脳神経疾患のなかでも脳梗塞・脳出血は多く、片麻痺を呈している患者様・利用者様はどの病院・施設でも多いと思われます。また麻痺側をうまく使えない方も多く、特に作業療法士が特化しているADLへの介入では試行錯誤しながらリハビリを実施されている先生方も多いのではないでしょうか。
今回の研修会では姿勢分析の診かた、片麻痺者を理解するところから実際にグループワークで実技を行いながら講義していただき、患者様・利用者様が現在どういう身体状態にあるのかという分析がとても大事だということを改めて認識させられました。移乗動作での実技では不安感を少なくし同調を促しながら等の注意点やアプローチ方法を、更衣動作での実技では麻痺側への皮膚感覚を入れるアプローチ方法等、今後の臨床現場でとても役立つ講義をしていただきました。
お忙しい中、ご指導いただきました藤本先生並びにアシスタントの先生方、どうもありがとうございました。また、第1回学術研修会担当委員の皆様、準備から運営までお疲れ様でした。今後もこのように臨床に役立つ研修会を開催したいと思いますので、会員の皆様、ぜひ参加を宜しくお願い致します。
林内科呼吸器科医院 伊勢谷友美 (学術部 第1回学術研修会担当委員)
2016年5月19日(木)に麻田総合病院にて西讃地区OTブロック勉強会(第13回)が開催されました。今年度から麻田総合病院も開催場所として加わり西讃での開催場所が5箇所になりました。今回の参加者は総勢56名の参加でした。内容は、症例検討①は、「趣味活動に対するMTDLPの実践」発表者:蒔田 亜斗夢先生(麻田総合病院所属)、症例検討②は、「小脳出血(開頭減圧術施行)による悪心嘔吐症状に対しての作業療法~自宅復帰を目指して~」発表者:山崎 貴士先生(麻田総合病院所属)でした。
MTDLPの発表に対する検討課題では、「円滑なMTDLP実践のためにカンファレンスをどのように開催していけばいいのか」に対し、「まずはMTDLPの認知度を高めるため研修会等に参加する必要がある」などの意見が聞かれました。
悪心嘔吐症状に対する検討課題では、アプローチについて「離床してゆくことの必要性」「介助の時と能動的に動いた時の体調の差を評価する」などのご意見が聞かれました。
勉強会のアンケート結果では、「さまざまな経験を持つ先生方と意見交換を行う機会となった」、「MTDLPの運用の困難な点を具体的な症例を通して大変、理解できました」などの意見が聞かれました。
今回ご尽力いただきました麻田総合病院のスタッフ及び学術部ブロック勉強会運営委員の皆様、諸病院連絡担当係の先生方、ご参加頂いた皆様ありがとうございました。
次回も一人でも多くの方々の参加をお待ちしております。今後共、よろしくお願い致します。
学術部ブロック勉強会運営委員会 委員長 纐纈 功